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商標の一部要素の使用の認定

本件の要旨
商標の使用は通常、商標登録証の様式に従った商標の使用と理解すべきである。使用する商標が商標登録証上の商標の標識とは異なっており、かつ、一部の構成要素が欠けていることにより、実際に使用する商標と登録商標とに顕著な差が生じる場合、特に、商標において識別の役割を果たす顕著な部分が欠けている場合には、登録商標に対する使用であると認定すべきでない。

概要
1996年7月16日、深圳市法鉄力貿易有限公司は国家工商行政管理局商標局(以下、「商標局」という)に「鐵力士TINIT」商標(登録第1092823号)(以下、「本件商標」という)を出願し、1997年9月7日に登録された。指定商品は第3類の消毒せっけん、クレンジングクリーム、ボディローション、薬用ハンドソープ、化粧品、クリーナー、トイレ洗浄剤、香料、産業用香料、化粧品用香料である。後に、商標局の認可を受けて、本件商標は重慶市の自然人である劉偉に譲渡され、商標権の期間が2017年9月6日まで延長された。2007年4月13日、聯合利華有限公司(以下、「聯合利華公司」という)が商標局に本件商標の取消しを請求した。商標局は劉偉の提供した商標の使用の証拠に効力がないとして、本件商標を取り消してそれを公告することを決定した。
劉偉は商標局の決定を不服として、国家工商行政管理総局商標評審委員会(審判部)に審判請求し、商標局及び商標評審委員会に対して主に次の証拠を提出した。1.本件商標使用商品であるシャンプーの写真の写し。2.2006年12月29日の「化粧品報」(報=新聞、刊行物)及び2007年6月8日の「化粧品報」が含まれる本件商標の宣伝資料の原本。これには鉄力士国際(中国)有限公司作成の広告が掲載されており、この広告の左上には「LISHIX鐵力士」の標識が注記され、この標識の下には「全国各地区の総代理店募集」の注記があり、広告にはシャンプー、美容液、ヘアマスク、ヘアワックス、ヘアジェル商品の絵が掲載されており、商品の包装には「LISHIX鐵力士」の標識が用いられている。また、広告の右下には「鐵力士、商標登録証第1092823号」及び「中国意匠(ボトルデザイン)番号200630074990.0」、広告の下方には「販売担当責任者、エリア統括長、エリア代理販売員、販売品出しスタッフ」、広告の下端には「中国メーカー:澳思美日用化工(広州)有限公司」、「中国の製造拠点:広州市経済開発区錦繍路1号」と注記されている。
商標評審委員会は審査の末、次のように認定した。劉偉が提出した2006年12月29日の「化粧品報」は本件商標の指定期間におけるシャンプー等の商品上の有効な使用を証明することができる。本件商標の指定商品である消毒せっけん、クレンジングクリーム、ボディローション、薬用ハンドソープ、化粧品の商品は機能、用途等の点で類似していることを鑑みて、シャンプー商品における本件商標の使用は消毒せっけん、クレンジングクリーム、ボディローション、薬用ハンドソープ、化粧品における使用とみなすことができる。本件商標は実際の使用においてやや変更があるものの、主な部分及び顕著な特徴は変化していないので、消毒せっけん、クレンジングクリーム、ボディローション、薬用ハンドソープ、化粧品の商品における本件商標の登録は維持すべきである。劉偉はクリーナー等の商品における指定期間内の本件商標の使用の証拠を提出していないので、クリーナー等の商品における本件商標の登録は取消しをする。
聯合利華公司はこれを不服として、劉偉の提出した証拠は消毒せっけん、クレンジングクリーム、ボディローション、薬用ハンドソープ、化粧品の商品における本件商標の使用を証明するには不十分であると考え、北京市第一中級人民法院(裁判所)に行政訴訟を起こした。

判決
北京市第一中級人民法院は「行政訴訟法」第54条第(1)号の規定に従って、次のように判決した。商標評審委員会の決定を維持する。聯合利華公司はこれを不服として、北京市高級人民法院に上訴した。北京市高級人民法院は「行政訴訟法」第61条第(2)号及び「『行政訴訟法』の執行に係る若干の問題に関する最高人民法院の解釈」第70条に従って、1、原審の判決を取り消すこと、2、商標評審委員会の決定を取り消すこと、3、商標評審委員会は取消の審判決定を改めて行うことを判決した。

評価分析
改正前の商標法第44条では、登録商標は継続して3年間使用していない場合には、商標局が指定の期間内に状況を是正すること又は当該登録商標の取消しを命じると規定されている。改正前の商標法実施条例第39条では、登録商標に継続して3年間使用していない行為がある場合には、何人も商標局に当該登録商標の取消しを請求して関係状況を説明することができる。商標局は、通知を受け取った日から2ヵ月内に、取消請求が提出される前の当該商標の使用の証拠資料を提出するか又は不使用の正当な理由を説明するよう商標登録人に通知しなければならない。期間内に使用の証拠資料を提出せず、又は証拠資料に効力がなく、かつ、正当な理由がない場合には、商標局が当該登録商標を取り消す。使用の資料には、商標登録人が登録商標を使用している証拠資料と、商標登録人が他人に登録商標の使用を許諾した証拠資料とが含まれる。
上記の規定における商標の使用は通常、商標登録証の様式に従った商標の使用と理解すべきである。使用する商標が商標登録証上の商標の標識と異なる場合には、その違いが登録商標の顕著な特徴を変更していなければ、登録商標に対する使用であるとみなすことができるが、一部の構成要素が欠けることにより、実際に使用する商標と登録商標とに顕著な差が生じる場合、特に商標において識別の役割を果たす顕著な部分が欠けている場合には、上記の規定における登録商標に対する使用であると認定すべきではない。
この件については、劉偉が提出した2006年12月29日発行の「化粧品報」に掲載された広告における商標の標識は中国語「鐵力士」と英語「LISHIX」との組合せである。このような使用方法は本件商標の中国語部分を使用しているが、本件商標の「TINIT」という英語部分も本件商標の顕著な差の部分である。広告における「鐵力士」と他のアルファベットとからなる商標の標識と本件商標とには大きな差があり、広告において本件商標の登録番号が注記されていたとしても、本件商標の使用であるとみなすことはできない。また、広告の掲載主は鉄力士国際(中国)有限公司であり、劉偉はこの会社と本件商標の先の登録人である深圳市法鉄力貿易有限公司又は劉偉との間に許諾関係があることを証明する証拠を提出していないので、本件商標が適法に使用されていると証明することができない。したがって、劉偉が提出した証拠は、指定期間における本件商標の商業上の使用が事実であり、適法であり、有効であることを証明することができない。
上記の理由に基づいて、劉偉が提出した証拠は、2004年4月13日から2007年4月12日までの期間における本件商標の商業上の使用が事実であり、適法であり、有効であることを証明することができない。消毒せっけん、クレンジングクリーム、ボディローション、薬用ハンドソープ、化粧品における本件商標の使用に関する商標評審委員会及び原審の法院の認定は誤りであり、これを是正すべきである。これにより、二審の法院は、原審の判決及び商標評審委員会の決定の取消しを判決した。(作者:謝甄珂、北京市高級人民法院)

2016-07-21

对商标部分要素进行使用的性质认定

本案要旨
商标的使用,通常应理解为按照商标注册证上的样式使用商标。当所使用的商标与商标注册证上的商标标识不同,且缺少的部分构成要素导致实际使用的商标与注册商标存在显著差别,特别是缺少商标中起识别作用的显著部分时,不应认定为对注册商标的使用。

案情
1996年7月16日,深圳市法铁力贸易有限公司向国家工商行政管理局商标局(下称商标局)申请注册第1092823号“鐵力士TINIT”商标(下称复审商标),1997年9月7日获准注册,核定使用商品为第3类的消毒肥皂、洗面奶、浴液、抑菌洗手剂、化妆品、清洁制剂、厕所清洗剂、香料、工业用香料、化妆品用香料。后经商标局核准,复审商标转让予重庆市自然人刘伟,专用权期限经续展至2017年9月6日。2007年4月13日,联合利华有限公司(下称联合利华公司)向商标局提出撤销复审商标的申请。商标局以刘伟提供的商标使用证据无效为理由,决定:撤销复审商标,并予以公告。
刘伟不服商标局的决定,向国家工商行政管理总局商标评审委员会(下称商评委)申请复审。刘伟向商标局和商评委提交了以下主要证据:1.其使用复审商标商品的照片复印件,商品为洗发乳;2.其对复审商标的宣传资料原件,包括2006年12月29日的《化妆品报》和2007年6月8日的《化妆品报》,其上登载有铁力士国际(中国)有限公司所作的广告,该广告左上方标注有“LISHIX鐵力士誖”标识,该标识下方标注有“诚招全国各地区总代理”,广告中刊登了洗发乳、精华素、发膜、发蜡、啫喱水商品的图片,商品包装上使用了“LISHIX鐵力士”标识;广告右下方标注有“鐵力士;商标注册证:第1092823号”以及“中国专利(瓶形设计)编号200630074990.0”;广告下方标注有“诚聘营销总监、省区经理、地区分销员、促销理货员”;广告底端标注有“中国制造商:澳思美日用化工(广州)有限公司”、“中国制造基地:广州市经济开发区锦绣路1号”。
商评委经审查认为:刘伟提交的2006年12月29日的《化妆品报》可以证明复审商标在指定期间在洗发液等商品上进行了有效使用。鉴于复审商标核定使用的消毒肥皂、洗面奶、浴液、抑菌洗手剂、化妆品商品在功能、用途等方面相近,因此,复审商标在洗发液商品上的使用,可以视为在消毒肥皂、洗面奶、浴液、抑菌洗手剂、化妆品上的使用。复审商标在实际使用中虽略有改变,但其主要部分和显著特征并未发生变化,故复审商标在消毒肥皂、洗面奶、浴液、抑菌洗手剂、化妆品商品上的注册应予以维持。刘伟未提供复审商标在清洁制剂等商品上在指定期间内使用的证据,因此复审商标在清洁制剂等商品上的注册予以撤销。
联合利华公司不服,向北京市第一中级人民法院提起行政诉讼,认为刘伟提交的证据不足以证明复审商标在消毒肥皂、洗面奶、浴液、抑菌洗手剂、化妆品商品上进行了使用。

判决
北京市第一中级人民法院依照《中华人民共和国行政诉讼法》第五十四条第(一)项之规定,判决如下:维持商评委所作决定。联合利华公司不服,向北京市高级人民法院上诉。北京市高级人民法院依照《中华人民共和国行政诉讼法》第六十一条第(二)项,《最高人民法院关于执行<中华人民共和国行政诉讼法>若干问题的解释》第七十条,判决:一、撤销原审判决;二、撤销商评委所作决定;三、商评委重新作出撤销复审决定。

评析
修改前的商标法第四十四条规定,注册商标连续3年停止使用的,由商标局责令限期改正或撤销其注册商标。修改前的商标法实施条例第三十九条规定,注册商标有连续3年停止使用行为的,任何人可以向商标局申请撤销该注册商标,并说明有关情况。商标局应当通知商标注册人,限其自收到通知之日起2个月内提交该商标在撤销申请提出前使用的证据材料或者说明不使用的正当理由;期满不提供使用的证据材料或者证据材料无效并没有正当理由的,由商标局撤销其注册商标。使用材料,包括商标注册人使用注册商标的证据材料和商标注册人许可他人使用注册商标的证据材料。
上述规定中所称商标的使用,通常应理解为按照商标注册证上的样式使用商标。当所使用的商标与商标注册证上的商标标识不同时,如果该不同未改变注册商标的显著特征,仍可视为对注册商标的使用,但如果缺少部分构成要素,导致实际使用的商标与注册商标存在显著差别的,特别是缺少商标中起识别作用的显著部分,不应认定为上述规定中对注册商标的使用。
就该案而言,刘伟提交的2006年12月29日出版的《化妆品报》上刊登的广告中使用的商标标识为中文“鐵力士”和英文“LISHIX”的组合。此种使用方式虽使用了复审商标中的中文部分,但复审商标中的“TINIT”英文部分亦为复审商标的显著识别部分。广告中使用“鐵力士”与其他英文字母组合形成的商标标识与复审商标形成较大差异,即使广告中标注了复审商标的注册号,亦不能视为复审商标的使用。此外,广告刊登主体为铁力士国际(中国)有限公司,刘伟未提供证据证明该公司与复审商标前注册人深圳市法铁力贸易有限公司或刘伟之间有许可关系,故不能证明复审商标系被合法使用。因此,刘伟提交的证据不能证明复审商标在指定期间进行了真实、合法、有效的商业使用。
基于上述理由,刘伟提交的证据不能证明复审商标在2004年4月13日至2007年4月12日期间进行了真实、合法、有效的商业使用。商评委和原审法院关于复审商标在消毒肥皂、洗面奶、浴液、抑菌洗手剂、化妆品上进行了使用的认定有误,应予纠正。据此,二审法院判决撤销了原审判决和商评委的决定。(作者:谢甄珂,北京市高级人民法院)

2016-07-21

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