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タイヤメーカーは特許においても空回りしない

2700万元(約4億1070万円)の賠償請求という或る意匠紛争により、国内外で知られたタイヤメーカー2社が話題の最先端になった。
株式会社ブリヂストン(以下、「ブリヂストン」という)が、盛泰集団有限公司(以下、「盛泰集団」という)が製造及び販売し、北京永興基業輪胎有限公司(輪胎=タイヤ)(以下、「永興基業」という)が許諾され販売するA399タイヤ製品が意匠権を侵害しているとして、この2社を法院(裁判所)に訴えて、侵害の差止め、係争物品の廃棄、経済的損失2691万元(約4億927万円)及び10万元(約152万円)等の賠償を両被告に命ずるよう法院に求めた。
先日、北京知的財産権法院がこの件を公開審理した。ブリヂストンは世界的な大手タイヤメーカーの一つであり、盛泰集団は中国国内で影響力が非常に大きい自動車用タイヤの製造業者及び販売業者であり、双方は業界での影響力が強いので、この件は業界で広く注目を集めた。

タイヤ製品が意匠紛争を誘発する
1930年代に設立されたブリヂストンは世界最大のタイヤ製品及びゴム製品メーカーの一つであり、独創性に溢れた非常に美しいタイヤトレッドデザインを開発しており、製品の販売エリアは世界150以上の国、地域に及んでいる。目下、ブリヂストンは中国で1000社強の販売店を有している。
タイヤ製品の研究開発に注力すると同時に、ブリヂストンはグローバルなパテントポートフォリオの構築を重視している。例えば、ブリヂストンは中国では1400件余りのパテント(発明、実用新案、意匠を含む)を保有しており、このうち600余りが意匠である。2008年6月13日、ブリヂストンは「タイヤ」という名称の意匠を1件出願し、2009年8月19日に権利を取得した(意匠番号:ZL200830129915.8)。この意匠が係争意匠である。
盛泰集団は2002年に設立された自動車用タイヤの製造、販売、新製品開発を一体的に行うタイヤメーカーである。長年の発展の結果、盛泰集団は自動車用タイヤ製造を中心として上下流の製品群も展開する産業チェーンを構築した。その製品は中国国内市場の需要を満たすほか、米国、カナダ等の30の国及び地域に輸出されている。盛泰集団は製造、経営の中で数年前にトレッドパターンの型番A399のタイヤ製品を新しく販売した。永興基業は適法に権利を受けた代理店としてA399を含む盛泰集団のタイヤ製品を販売している。
ブリヂストンは、A399タイヤ製品が意匠権を侵害しているとして、永興基業に対して侵害差止め、経済的損失10万元の賠償を、盛泰集団に対して侵害差止め、経済的損失2691万元の賠償、係争物品の製造用の専用設備の廃棄を、両被告に対して係争物品の在庫品の廃棄、鑑定費用、公証費用、知的財産権サービス費等の合計31万元余り(約471万円)の共同負担を求める訴えを法院に提起した。

双方が侵害の有無を法廷で激しく争う
開廷前の質証(証拠を問い質すこと)を前提として、ブリヂストンと盛泰集団、永興基業とは、係争意匠と、公証を受けて購入された侵害被疑物品とを技術的に比較して、各自の意匠の要点を詳述するとともに、この事件の審理の中断の是非、係争意匠の意匠権の有効性、侵害被疑物品の侵害の有無、公知意匠の抗弁の成立の有無、及び賠償金額の計算方法等を巡って激しく弁論を展開した。
法廷尋問において、ブリヂストンの代理弁護士は次のように述べた。A399タイヤ製品と係争意匠とを比較してわかるように、両者は全体的な配置が基本的に同一であり、それぞれのブロックの形状、位置、サイズが基本的に同一であり、タイヤに対する一般の消費者の認知能力によると、両者は全体的な効果において実質的な違いがないので、全体的に見て総合的に判断する方法を取ると、両者は類似していると認定することができ、A399タイヤは係争意匠の保護範囲に入っており、侵害製品に該当する。
盛泰集団、永興基業は、侵害被疑物品は自社が制造し、販売するものであると認めたが、当該製品は訴訟部外者の公知意匠を用いて製造したものであり、係争意匠のデザインと同一ではなく、類似でもないと主張した。盛泰集団は、A399製品は佳通輪胎(中国)投資有限公司が製造した型番PW605の製品の方が似ており、その製品は2005年に中国市場で販売が開始され、2007年にそのデザインが公開されているので、A399製品が使用しているのは公知意匠であると指摘した。また、盛泰集団は、ブリヂストンの係争意匠には新規性がなく、すでに係争意匠について国家知識産権局専利複審委員会(審判部)に無効審判を請求しており、その請求は既に受理されているので、本件の審理の中断を法院に請求すると述べた。

イノベーションの強化により意匠紛争を回避する
本件は法廷で判決されてはいないが、事件で示唆された意味は軽視できない。
中国石油及び化学工業連合会が少し前に発表した「2016年上半期タイヤ業界経済状況調査報告」によると、2016年1月~6月の国産タイヤの生産量は4億5700万本であり、同期比で9.1%増加しており、中国国内のタイヤ市場の価格は全体的に安定しているが、輸出の価格は下がり続けており、輸出平均価格は乗用車用タイヤが12.6%、貨客車用タイヤが13.6%、産業車輌用タイヤが9.9%下落している。「これらのデータからわかるように、中国のタイヤ産業の業界影響力は増しているが、実際の市場価値は減少しており、これはコア技術不足に大きな原因がある。」と深圳市中研普華管理諮詢有限公司(諮詢=コンサルティング)の研究員である譚小龍氏が本誌の取材で述べた。
「外国のタイヤメーカーがイノベーションとパテントポートフォリオを非常に重視しているのに比べて、中国のタイヤメーカーは依然として中・低レベルにあり、製造、経営手法が大まかであり、技術革新能力と集中度は早急に向上すべきである。」と上海科彙律師事務所(律師=弁護士)のシニアパートナーである詹毅氏が述べた。
譚小龍氏によると、中国のタイヤメーカーが意匠訴訟によく巻き込まれるのは次の2点が原因であるという。まず、近年、中国のタイヤメーカーが国際市場への参入が加速化しており、外国のタイヤメーカーの生存空間を脅かしていること。次に、ブリヂストン等の世界的なタイヤメーカーはパテントポートフォリオを非常に重視しており、タイヤパターンにさえ意匠出願をしているのに対し、中国のタイヤメーカーはパテントポートフォリオ及びブランド保護の点でまだ不十分なところがあり、それで国際市場競争において中国のタイヤメーカーが弱い立場になっている。
それでは、中国のタイヤメーカーはどのように知的財産権訴訟に巻き込まれないように備えるべきか?詹毅氏は次のように述べた。中国のタイヤメーカーは、一方では、知的財産権の保護意識を高めて、技術革新と同時に知的財産権の保護力を強化する必要があり、他方では、知的財産ポートフォリオの構築を加速化し、企業の知的財産権管理体系を整備し、同時に、世界的な範囲でパテントポートフォリオを形成する必要がある。最終的には独自イノベーション力を高め、製品のデザインが外国企業の意匠の保護範囲に入らないようにし、同時に、新技術、新製品の開発を進め、パテントを蓄積して豊富にし、それによって、製品の国際競争力を強化する必要がある。(記者:姜旭)

2016-11-03

轮胎企业莫在专利路上“打滑”

2700万元!一起外观设计专利纠纷将两家国内外知名轮胎厂商推上了舆论的风口浪尖。
因认为盛泰集团有限公司(下称盛泰集团)生产和销售、北京永兴基业轮胎有限公司(下称永兴基业)销售和许诺销售的A399轮胎产品侵犯了其外观设计专利权,株式会社普利司通(下称普利司通)将两家公司诉至法院,请求法院判令两被告立即停止侵权,销毁涉嫌侵权产品,并分别赔偿经济损失2691万元和10万元等。
近日,北京知识产权法院公开审理了此案。由于涉案双方在业内均具有较强的影响力,其中,普利司通是国际轮胎企业巨头之一,盛泰集团是国内颇具影响力的汽车轮胎生产商和销售商,因此,该案受到了业界的广泛关注。

轮胎产品引发专利纠纷
成立于上世纪30年代的普利司通是全球最大的轮胎及橡胶产品生产商之一,研发了大量具有独创性并且非常美观的轮胎胎面设计,产品销售区域遍布全球150多个国家和地区。目前,普利司通在中国有1000多家销售店。
在专注轮胎产品研发的同时,普利司通注重在全球范围内进行专利布局。比如,普利司通在中国拥有1400余件专利,其中包括600余件外观设计专利。2008年6月13日,普利司通提交了一件名为“轮胎”的外观设计专利申请,并于2009年8月19日获得授权(专利号:ZL200830129915.8)。该专利即涉案专利。
盛泰集团成立于2002年,是一家集汽车轮胎生产、销售、新产品研发于一体的轮胎企业。经过多年发展,盛泰集团打造了以汽车轮胎生产为主,上下游产品集群发展为辅的产业链条,其产品除了满足国内市场需求外,还远销美国、加拿大等30多个国家和地区。在生产经营过程中,盛泰集团于前几年推出了胎面花纹型号为A399的轮胎产品,永兴基业作为合法授权经销商销售包括A399在内的盛泰集团出品的轮胎产品。
普利司通认为,A399轮胎产品侵犯了其专利权,向法院提起诉讼,请求法院判令永兴基业立即停止侵权,赔偿经济损失10万元;盛泰集团立即停止侵权,赔偿经济损失2691万元;两被告销毁库存涉嫌侵权产品,盛泰集团销毁用于制造涉嫌侵权产品的专用设备;两被告共同承担鉴定费、公证费、知识产权服务费等共计31万余元。

双方法庭激辩是否侵权
在庭前质证基础上,普利司通与盛泰集团、永兴基业针对涉案专利的外观设计与经公证购买的被控侵权产品进行了技术比对,涉案双方阐述了各自的外观设计要点,并围绕该案是否应中止审理、涉案专利的专利权的有效性、被控侵权产品是否构成侵权、现有设计抗辩是否成立以及赔偿数额的计算方式等焦点问题展开了激烈辩论。
庭审中,普利司通代理律师称,通过对A399轮胎产品与涉案专利进行比对后可以看出,两者整体布局基本相同,各自凸块的形状、位置、大小基本相同,按照一般消费者对于轮胎认知能力,两者在整体效果上无实质性差异,因此,运用整体观察、综合判断的方法,可以认定两者近似,A399轮胎落入了涉案专利的权利要求保护范围,属于侵权产品。
盛泰集团、永兴基业认可被控侵权产品系其制造、销售,但主张该产品是采用案外人的现有设计制造的,与涉案专利设计并不相同亦不近似。盛泰集团提出,A399产品与佳通轮胎(中国)投资有限公司生产的PW605型号产品更为近似,而该产品于2005年在中国市场开始销售,并于2007年公开了相关设计,A399产品使用的是现有技术。另外,盛泰集团还指出,普利司通的涉案专利不具有新颖性,其已就涉案专利向国家知识产权局专利复审委员会提出无效宣告请求,该请求已被受理,故请求法院中止本案审理。

加强创新避免专利纠纷
该案并未当庭宣判,但案件带来的启示意义却不容忽视。
据中国石油和化学工业联合会不久前发布的《2016年上半年轮胎行业经济运行情况调查报告》显示,今年1月至6月,国产轮胎产量为4.57亿条,同比增长9.1%,国内轮胎市场价格总体平稳,但出口价格却持续下挫,轿车轮胎、客货车轮胎和工程轮胎的出口均价分别下跌12.6%、13.6%和9.9%。“从上述数据可以看出,我国轮胎产业的行业影响力虽然在增长,但实际市场价值却在下降,关键原因在于核心技术的缺失。”深圳市中研普华管理咨询有限公司研究员谭小龙在接受中国知识产权报记者采访时表示。
“与国外轮胎企业非常注重创新与专利布局相比,我国轮胎企业仍处于中低端水平,生产经营方式比较粗放,技术创新能力与行业集中度都亟待提高。”上海科汇律师事务所高级合伙人詹毅表示。
在谭小龙看来,国内轮胎企业频繁遭遇专利诉讼的原因有两点,首先,近年来,中国轮胎厂商不断加快进军国际市场的步伐,挤压了国外轮胎企业的生存空间;其次,普利司通等国际轮胎企业非常注重专利布局,甚至针对轮胎花纹都提交了专利申请,而国内轮胎企业在专利布局和品牌保护方面还有所欠缺,这就导致国内轮胎企业在国际市场竞争中处于弱势。
那么,国内轮胎企业应如何未雨绸缪,避免陷入知识产权诉讼漩涡?詹毅建议,国内轮胎企业一方面要提高知识产权保护意识,在加快技术创新的同时不断加大知识产权保护力度;另一方面,加快知识产权布局,完善企业知识产权管理体系,同时在全球范围内开展专利布局;最后是加大自主创新力度,使产品设计避免落入国外企业专利的权利要求保护范围,同时不断推出新技术、研发新产品,形成丰富的专利储备,以增强产品的国际竞争力。(记者:姜旭)

发布时间:2016-11-03

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