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西電捷通がソニーチャイナを特許侵害で訴えた事件の二審判決

2018年3月28日、北京市高級人民法院(法院=裁判所)(以下、「北京高院」という)が、西安西電捷通無線網絡通信股份有限公司(China IWNCOMM Co., Ltd.)(以下、「西電捷通」という)とSony Mobile Communications (China) Co. Ltd.(以下、「ソニーチャイナ」という)との間の発明特許権侵害紛争事件につき、最終審において、ソニーチャイナの上訴を棄却し、第一審の判決を維持する判決を下した。

紛争の経緯
本件の係争特許は、特許番号をZL02139508.Xとし、名称を「無線LANにおけるモバイル機器のセキュアアクセス及びデータセキュア通信方法」とする西電捷通の保有する発明特許であり、WAPI(Wireless LAN Authentication and Privacy Infrastructure)分野の標準規格必須特許である。
2015年7月、西電捷通が、当該標準規格必須特許を侵害したとしてソニーチャイナを北京知識産権法院(知的財産裁判所)に訴え、3336万元余り(約6億6222万円)の賠償を請求した。
2015年8月、ソニーチャイナが国家知的財産権局特許複審委員会(審判部)(以下、「特許複審委員会」という)に対して係争特許の無効審判を請求した。2016年3月、当該無効審判請求が棄却され、当該特許は全て有効とされたが、ソニーチャイナは特許複審委員会によるこの決定について特許行政訴訟を起こしておらず、当該決定が効力を生じた。
2017年3月、北京知識産権法院は、当該事件につきソニーチャイナの特許侵害を認め、910万元余り(約1億5061万円)を西電捷通に賠償するようソニーチャイナに命じる一審判決を下した。
北京知識産権法院が上述の判決を下した後、ソニーチャイナはこの一審判決を不服として北京高院に上訴して、法により一審判決を取り消すこと、西電捷通の全ての訴訟請求を棄却するか、又は本件を差し戻して再審理するよう判決を改めること、本件の一審及び二審の訴訟費用の全てを西電捷通が負担するよう判決することを法院に請求した。北京高院は2017年6月8日に立件した後、法により合議体を構成して、当該事件につき法廷尋問を行った。
ソニーチャイナは、北京高院への上訴で次のように主張した。侵害被疑行為は、係争特許の保護範囲に入っていない。侵害被疑行為は、特許侵害行為の構成要件を具備していない。ソニーチャイナには非侵害の抗弁の理由が十分にあり、第一審の法院の認定は誤っている。民事責任を負うという点では、ソニーチャイナは賠償すべきではなく、又は賠償するとしても、第一審の法院の判決金額はあまりにも高額である。

最終審
審理の末、北京高院は、当該事件の第二審の争点は以下、すなわち、1、係争の標準規格(GB15629.11-2003/XG1-2006)が係争特許の請求項を全面的にカバーしているか否か、2、ソニーチャイナの行為が西電捷通の係争特許を侵害しているか否か、3、ソニーチャイナの抗弁理由が成立するか否か、4、ソニーチャイナの侵害の民事責任の負担、であると認定した。
争点1に関して、北京高院は審理して次のように認定した。係争特許の技術的解決手段に対するソニーチャイナの理解には誤りがあり、係争特許の請求項1は、標準規格GB15629.11-2003/XG1-2006の技術的解決手段と同一である。係争の標準規格と特許の技術的解決手段とには違いがあるというソニーチャイナの上訴の主張は成立し得ない。
争点2に関して、北京高院は次のように認定した。ソニーチャイナが全ての侵害被疑品の設計開発段階でWAPI機能をテストする必要があるか否か、それによって、ライセンスを受けずに係争特許を実施する行為に該当するか否かという問題に関して、事件で明らかになった事実に基づき、WAPIテストはモデル認可の検査項目に該当するので、携帯電話機器の研究開発テストでは全てWAPIテストをする必要がある。係争の携帯電話の全てのモデルについてソニーチャイナがWAPIテストを行ったとするのは不当ではないと第一審の法院は推定しており、北京高院はこれを支持する。これにより、少なくとも設計開発又はサンプルの検査段階ではソニーチャイナがライセンスを受けずに係争特許の技術的解決手段を完全に実施していると認定することができ、それによって、侵害被疑品の製造過程におけるライセンスを受けていないソニーチャイナの係争特許実施は、西電捷通の係争特許を侵害していると認定することもできる。
また、北京高院は次のように認定した。現存の証拠ではソニーチャイナによる製造、出荷の検査段階での係争特許の使用を証明することはできないが、携帯電話の製造業界では、製品の設計開発、型式認証後の製造及び出荷テストのいずれの段階で係争特許を使用したかにかかわらず、いずれも特許法の意味における係争特許の実施行為に該当する。これにより、ソニーチャイナは侵害被疑品の製造過程で係争特許を実施し、西電捷通の係争特許を侵害している。直接侵害に該当しないというソニーチャイナの上訴の主張は成立し得ず、法院はこれを支持しない。
また、ソニーチャイナの行為が侵害責任法第9条第1項に規定される侵害幇助に該当するか否かという認定に関しては、北京高院は次のように認定した。本件では、個人ユーザーを含むいかなる実施者も係争特許を単独で完全に実施してはならない。また、単一の行為者が他の行為者の実施行為を指導又は支配するか、又は複数の行為者が共に協調して係争特許を実行する状況もない。直接実施者がいないという前提では、そのうちの1つの部材の提供者が侵害幇助に該当するとしか認定されず、侵害幇助の構成要件に該当せず、しかも、権利者に対する保護も過分に拡大されており、社会公衆の利益の損害には当たらない。これにより、特許の適用法である司法解釈2の第21条第1項の規定に基づき、ソニーチャイナの行為は侵害幇助に該当しない。これにより、北京高院は、ソニーチャイナの行為が侵害幇助行為に該当するという一審判決の認定に誤りがあると認定し、これを是正した。侵害幇助に該当しないというソニーチャイナの上訴の主張は成立するものであり、これを支持する。
争点3に関して、北京高院は次のように認定した。西電捷通の検査機器の販売行為により権利が消尽することになるわけではないという一審判決の認定は不当ではなく、これは認められる。また、係争特許は国の強制的な標準規格に入るので侵害に該当しないというソニーチャイナの上訴理由は成立し得ず、北京高院はこれを支持しない。
争点4に関して、北京高院は次のように認定した。一審判決によるソニーチャイナの侵害行為停止には事実及び法的根拠があり、これを支持する。賠償金額の確定については、西電捷通が係争特許の許諾使用料の3倍の賠償金額を主張しており、第一審の法院は係争特許の種類、侵害行為の性質及び経緯、特許ライセンスの性質、範囲、期間等の要素を考慮し、係争特許の許諾使用料の倍数を参照してソニーチャイナの係争特許権侵害の賠償金額を合理的に確定したが、これには事実及び法的根拠があり、北京高院はこれを支持する。
最終的に北京高院は、ソニーチャイナの一部の上訴理由は成立するが、当該事件の判決結果には影響せず、その上訴の主張については支持しないと認定して、ソニーチャイナの上訴の棄却し、原判決を維持する判決を下した。当該事件は、事件に関わる双方がいずれも業界内の著名な企業であり、係争特許が標準規格必須特許であったので、広く注目され、議論を呼んだ。(中国知識産権報、呂可珂)

2018-04-03

西电捷通诉索尼公司专利侵权案二审宣判

2018年3月28日,北京市高级人民法院(下称北京高院)就西安西电捷通无线网络通信股份有限公司(下称西电捷通)与索尼移动通信产品(中国)有限公司(下称索尼公司)之间的侵犯发明专利权纠纷案作出终审判决,判决驳回索尼公司的上诉,维持一审判决。

纠纷缘起
该案涉案专利为西电捷通所拥有的专利号为ZL02139508.X、名称为“一种无线局域网移动设备安全接入及数据保密通信的方法”的发明专利,是WAPI领域的一件标准必要专利。
2015年7月,西电捷通以索尼公司侵犯该标准必要专利为由,将索尼公司起诉至北京知识产权法院,索赔3336万余元。
2015年8月,索尼公司针对涉案专利向国家知识产权局专利复审委员会(下称专利复审委员会)提出无效宣告请求。2016年3月,该无效宣告请求被驳回,该专利被维持全部有效,索尼公司未对专利复审委员会作出的上述决定提起专利行政诉讼,该决定生效。
2017年3月,北京知识产权法院就该案作出一审判决,认定索尼公司构成专利侵权,判令其赔偿西电捷通910万余元。
北京知识产权法院作出上述判决后,索尼公司不服该一审判决,向北京高院提起上诉,请求法院依法撤销一审判决,改判驳回西电捷通的全部诉讼请求或将本案发回重审,判决本案一、二审诉讼费用全部由西电捷通负担。北京高院于2017年6月8日立案后,依法组成合议庭对该案进行了开庭审理。
索尼公司向北京高院上诉称,被诉侵权行为没有落入涉案专利的保护范围;被诉侵权行为不具备专利侵权行为的构成要件;索尼公司有充分的不侵权抗辩事由,一审法院认定错误;民事责任的承担方面,索尼公司不应赔偿或即使赔偿,一审法院判决金额也过高。

终审出炉
经审理,北京高院认为,该案二审焦点问题是:第一,涉案标准(GB15629.11-2003/XG1-2006)是否全面覆盖了涉案专利权利要求;第二,索尼公司的行为是否侵犯了西电捷通的涉案专利权;第三,索尼公司的抗辩理由是否成立;第四,索尼公司侵权民事责任的承担。
关于焦点问题一,北京高院审理认为,索尼公司对涉案专利技术方案理解有误,涉案专利权利要求1与GB15629.11-2003/XG1-2006标准中的技术方案相同。索尼公司关于涉案标准与专利技术方案存在区别的上诉主张不能成立。
关于焦点问题二,北京高院认为,关于索尼公司在全部被诉侵权产品的设计研发阶段是否需要测试WAPI功能,从而构成未经许可实施涉案专利的行为问题,根据案件查明的事实,由于WAPI测试属于型号核准的检测项目,手机设备研发测试中均需要进行WAPI测试。一审法院推定索尼公司对全部型号的涉案手机均进行了WAPI测试并无不当,北京高院对此予以支持。由此可以认定,至少在设计研发或样品检测阶段,索尼公司未经许可完整地实施了涉案专利技术方案,从而也可以认定索尼公司在制造被诉侵权产品的过程中未经许可实施了涉案专利,侵犯了西电捷通公司的涉案专利权。
此外,北京高院认为,虽然现有证据不能证明索尼公司在生产制造、出厂检测阶段使用了涉案专利,但是,就手机制造行业而言,无论在产品设计研发、产品定型后的生产制造以及出厂测试的哪个阶段使用了涉案专利,均构成专利法意义上的实施涉案专利的行为。据此,索尼公司在其被诉侵权产品的生产制造过程中实施了涉案专利,侵犯了西电捷通的涉案专利。索尼公司关于其不构成直接侵权的上诉主张不能成立,法院不予支持。
而关于索尼公司的行为是否构成侵权责任法第九条第一款规定的帮助侵权的认定上,北京高院认为,本案中,包括个人用户在内的任何实施人均不能独自完整实施涉案专利。同时,也不存在单一行为人指导或控制其他行为人的实施行为,或多个行为人共同协调实施涉案专利的情形。在没有直接实施人的前提下,仅认定其中一个部件的提供者构成帮助侵权,不符合帮助侵权的构成要件,而且也过分扩大对权利人的保护,不当损害了社会公众的利益。据此,根据专利应用法律司法解释二第二十一条第一款的规定,索尼公司的行为不构成帮助侵权。据此,北京高院认为,一审判决关于索尼公司的行为构成帮助侵权行为的认定有误,北京高院予以纠正。索尼公司关于其不构成帮助侵权的上诉主张成立,予以支持。
关于焦点问题三,北京高院认为,一审判决关于西电捷通销售检测设备的行为并不会导致其权利用尽的认定并无不当,予以认可。此外,索尼公司关于涉案专利纳入国家强制标准因此其不构成侵权的上诉理由不能成立,北京高院对此不予支持。
关于焦点问题四,北京高院认为,一审判决判令索尼公司停止侵权行为具有事实和法律依据,予以支持。在赔偿数额的确定方面,西电捷通主张以涉案专利许可使用费的3倍确定赔偿数额,一审法院考虑涉案专利的类型、侵权行为的性质和情节、专利许可的性质、范围、时间等因素,参照涉案专利许可使用费的倍数合理确定索尼公司侵犯涉案专利权的赔偿数额具有事实和法律依据,北京高院对此予以支持。
最终,北京高院认为,索尼公司的部分上诉理由成立,但不影响该案的判决结果,对其上诉主张不予支持,判决驳回索尼公司的上诉,维持原判。该案因涉案双方均为行业内知名企业且涉案专利为标准必要专利,引发广泛关注和讨论。(作者:吕可珂)来源:中国知识产权报

2018-04-03

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